交通事故での整骨院と医療機関の正しい通い方
交通事故での整骨院と医療機関の正しい通い方とは?適切な治療で後遺症を防ぐために
【はじめに】交通事故後の適切な対応とは?
交通事故に遭った際、多くの人が「とりあえず病院に行けば大丈夫」と考えがちです。しかし、事故後の対応を誤ると、痛みや不調が長引き、後遺症に悩まされることも少なくありません。整骨院と医療機関をどのように併用すれば良いのか、正しい通い方について解説します。
交通事故後に起こる主な症状とは?
交通事故後の体には大きな衝撃が加わり、見た目には異常がなくても内部ではダメージを受けていることがよくあります。ここでは、事故後に多くの人が訴える代表的な症状について説明します。
■ むちうち(頚椎捻挫)
交通事故で最も多い症状が「むちうち」です。事故の衝撃で首が前後に大きく振られ、首の筋肉や靭帯が損傷します。主な症状として以下が挙げられます。
- 首の痛みやこり
- 頭痛、めまい
- 手のしびれ
- 倦怠感や集中力の低下
むちうちはレントゲンやMRIでは異常が見つからないこともあり、軽視されがちですが、適切な治療を受けなければ長期化するリスクがあります。

■ 腰痛・背中の痛み
事故の衝撃で腰や背中の筋肉・関節が損傷し、痛みを引き起こします。特に「座っていると痛い」「立ち上がるときに違和感がある」といった症状が多く見られます。

■ 打撲・捻挫
シートベルトやエアバッグの衝撃で肩や肋骨、腕や足に打撲が生じることがあります。関節部分にダメージが加わると、捻挫や腱の損傷につながることもあります。

交通事故後の治療は「病院」と「整骨院」の併用が重要
交通事故のケガを適切に治療するためには、医療機関と整骨院を正しく使い分けることが大切です。それぞれの役割を解説します。
■ 病院(整形外科・総合病院)の役割
交通事故に遭ったら、まず病院で診断を受けることが最優先です。なぜなら、診断書がないと交通事故の治療を自賠責保険で受けることができないためです。
病院では、以下の役割を担っています。
- レントゲンやMRIによる検査
- 診断書の発行
- 鎮痛剤や湿布の処方
- 必要に応じた手術や専門医の紹介

ただし、病院での治療は投薬や経過観察が中心で、リハビリに力を入れているところは少ないため、根本的な回復を目指すなら整骨院の併用が重要です。
■ 整骨院の役割とは?
整骨院では、病院では対応しきれない部分を補い、身体のバランスを整える施術を行います。具体的には以下のような治療を受けることができます。
- 手技療法(マッサージや関節調整)
- 電気治療や温熱療法
- 筋肉・骨格のバランス調整
- 事故後のリハビリ指導
整骨院では「患部の炎症を抑える」だけでなく、「姿勢や筋肉のバランスを整える」ことで再発予防までサポートできます。

交通事故治療で整骨院と医療機関を併用する正しい通い方
① 事故後はまず病院で診断を受ける
事故後は痛みがなくても必ず病院で診察を受けましょう。事故直後はアドレナリンの影響で痛みを感じにくく、数日後に痛みが出るケースが多いためです。
② 医師の診断をもとに整骨院で治療を受ける
病院での診断後、「リハビリが必要」と判断された場合、整骨院に通院することが可能です。整骨院で施術を受ける際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 自賠責保険を適用する場合、医師の許可が必要
- 整骨院で治療を受ける際は定期的に病院の診察も受ける
- 自己判断で通院をやめず、症状が完全に回復するまで治療を継続する

③ 保険会社とのやり取りは慎重に行う
交通事故治療は自賠責保険を適用できますが、保険会社とのやり取りを誤ると、補償が打ち切られることもあります。以下のポイントに気をつけましょう。
- 治療の経過はしっかり記録する(通院日や症状の変化)
- 保険会社から「そろそろ治療を終えては?」と言われても、自己判断せず医師と相談する
- 整骨院に通うことを伝え、同意を得る
交通事故後の治療で後遺症を防ぐために
事故後の痛みを放置すると、数年後に慢性的な痛みや神経症状として現れることがあります。後遺症を防ぐために、以下のポイントを意識しましょう。
◎ 無理をせず、痛みがなくても定期的に治療を受ける
痛みが軽減しても、身体の奥にダメージが残っていることがあるため、治療を途中でやめないようにしましょう。
◎ 自宅でのセルフケアも取り入れる
整骨院での施術に加えて、ストレッチや適度な運動を取り入れることで回復を早めることができます。
◎ 精神的なケアも忘れずに
交通事故は精神的なストレスも伴います。リラックスできる環境を作り、ストレスを溜めないことも重要です。
【まとめ】病院と整骨院を上手に併用し、後遺症を予防しよう
交通事故後の治療は「病院での診断」と「整骨院でのリハビリ・施術」の両方が重要です。適切な通院を行い、後遺症のリスクを最小限に抑えましょう。
もし交通事故後の痛みや不調がある場合は、早めに医療機関と整骨院の両方に相談し、最適な治療を受けることをおすすめします。






